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無理を呼ぶもの [日常]

無理させて無理をするなと無理を言い。

そんな川柳があった。
多分サラリーマン川柳だったと思うけれど
大いに首肯したことを覚えている。
サラリーマンというか部下にとって
上司の命令というのはすべからくこんなものだと思う。

だがしかし、私には上司も部下もいない。
それなのにいったい何でこんなにたたるほどの無理をしたのだ。
と熱に浮かされながらあれこれ考えていた。
で、結論として出てきたのは『罪悪感』の一語だった。

私は妻であり、二人の子の母親でもある。
出産を機に仕事を辞めて以来
彼らの生活を円滑に整えることが私の仕事だった。
ところが私は彼らに何の相談もなく別の仕事を始めてしまった。
もちろん、それが仕事になるなんて信じていなかったし
なったとしてもワンポイント的なものですぐに終わると思っていたのだ。
だからこそ、子どもはおろか、夫にも一言も言わなかった。
(まあ、だめだったら恥ずかしい!が主な要因ではあるが)

それなのに趣味だったはずの執筆はいつのま間にか仕事となり
家事に割ける時間はどんどん減っていった。
掃除はもともとだめだめだったが、食べることすらも疎かとなり
外食や間に合わせの献立ばかり。
その事実を自分自身が受け入れられず足掻きまくった。
頑張ればできるはずだ、やればできるに決まってる。
やらないのは私が怠惰だからだ、と自分を鞭打った。

書くという仕事は私が勝手に始めたことだ
それで家族に迷惑をかけるのは間違っている
普段はともかく年末年始のあれこれに付いてまで
疎かにしては家族に申し訳がなさ過ぎる。
やらやきゃやらなきゃやらなきゃ・・・

で・・・見事に倒れてかえって家族に迷惑をかけた、と。

見事なぐらいのあほっぷりであった。

私の家族は、私にはもったいないほどのいい奴揃いだ。
面倒なことをいうときもあるし、手も掛かるけれど
それだって私が勝手にそう思ってるだけかもしれない。
私はもっと彼らに甘えてもいいし、頼るべきなのだろう。
できないことはできないんだから・・・

無理を呼ぶもの。
それは紛れもなく私自身の心に棲む鬼。
自分の力を過信して追い詰めようとする鬼。
そしてその鬼は私だけじゃなくて
案外誰も抱えているものなのかもしれない。
無理して何かをしなければと思ったときは
ちょっと立ち止まって考えることにしよう。

その無理は、今本当に必要な無理なのか。
その無理をしなければ困るのは誰なのか。
案外、誰も困らない。
困るのは自分だけなんじゃない?と
焦る心に言い聞かせるゆとりを持ちたいものだと思う。



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