SSブログ

特定秘密保護法案成立 [ニュース]

語る気も失せる。

本当はこの話題、触れたくなどない。
こんな暴挙が許されるはずがない
許されてたまるものか、と
廃案になることを信じていた。

けれど、与党は数の原理をかさに着て
この欠陥だらけの法案を成立させてしまった。
日記という性格を持つ以上
私の心を大いに騒がせたこの件について
やはり触れずにはいられない。

秘密って何だろう。
国家の安全に関わるってどの範囲だろう。
それを決める機関が
政府の管理下にあることに
こんなに大きな不安を感じる私は
この国の国民として間違っているのだろうか。

数の原理に従うことは間違いではない。
多数決は民主主義の原則でもある。
だが国政を決める選挙の投票率が
目を覆うばかりの惨状である我が国において
この政府を信任している人間は
どれぐらいの割合なのだろう。

何かについて調べようと思ったときに
どうやっても真実にたどり着けないことがある。
最近の例では、鉄道に投身した場合の損害賠償。
飛び込み自殺があった場合
鉄道会社はその遺族に賠償を求めるのか。
求めるとしたらそれはどれぐらいの金額なのか。
この件について、私はかなり時間をかけて調べようとした。
だが、鉄道会社はこの件について黙して語らず
それに関する情報を得ることが出来なかった。
遺族や、亡くなった方への配慮から、という理由は
それなりに納得できることではあった。

けれど、調べてもわからないというのは
何となくすっきりしないし、不安を煽る。
鉄道事故の賠償金については
事細かに知る必要などない事項ではある。
それなのにこんな思いをするのだから
もっと重大な、この国の命運をわけるようなことだったとしたら
私はどれほどの不安を抱えるだろう。
しかも、おそらくは秘密が秘密である理由は説明されない。

不安なだけではなく、何も知ることができないままに
かつて辿った戦争への道を歩み始めるのではないか。
戦争の悲惨さを知らない世代が、
国家保全という名の下に暴走を始める。
その恐怖は架空だと誰が保障してくれるのだろう。

きっと、悪いのは政府ではないのだろう。
この政府を選んだ国民の責任。
衆議院議員選挙のときの貴重な一票を
確信を持ってあの党に投じた人ならばまだ許せる。
どうせ何も変わらない、とばかりに
どぶに捨ててしまった人たちへの怒りが止まらない。

政治を過信してはいけない。
政治は今よりもっと悪くなる可能性がある。
熊谷千葉市長のその言葉が
今さらのように心にしみわたる。
全国の、選挙を棄権した人々の頭の中に
直接書き込んでやりたい言葉である。


人気ブログランキングへ


nice!(4)  コメント(3)  トラックバック(0) 

nice! 4

コメント 3

NONNONオヤジ

この話題、自分のブログでは全く触れていません^^;。
実はよくわからないのですよ。
Twitter等で声高に「反対」を叫び続ける人々がいる一方で、
「至極まともな法律、騒ぐ方がおかしい」という意見も多く見られます。
フランスのLe Monde紙では「日本は情報を知らせる自由を制限する
法案を可決した」と書かれていました。
実際問題として、誰にどんな風にどのくらいの影響が出るのか、
上手く想像できないんですよね。政府の説明不足のなせる業でしょうか。
by NONNONオヤジ (2013-12-08 09:47) 

足立sunny

法案の条文を詳しく読んでいないのでなんともいがたいのですが、政令で「ヒミツ」の範囲が指定されたりしますと、なんでもあり、の様相になりますね。
by 足立sunny (2013-12-08 15:30) 

秋川滝美

NONNONオヤジさん

公務員の守秘義務というものがあるのに、それを越えてまで
法律を作る意味がわかりません。
自衛隊の内部告発とかもう絶対出来ませんよね・・・
マスコミにしても、そういう国防関係の取材ができなくなり
国がどんな装備を構えようとしているのかさっぱりわからなくなります。
知らないうちに核の傘が日本全土を覆っていたらどうしよう・・
とついつい怯えてしまいます。

足立sunnyさん

長い条文(とはいえ法律としては普通なのですが)ですが
ちょっと検索すればすぐに出てきます。
とはいえ、あれをじっくり読み解く人はあまりいないでしょうね。
七章+附則まであって、印刷したら十四ページになりました。
また無駄なものを刷ってしまった…とは思いませんが
せめて裏紙を使うべきだったと公開中。
ゲラの裏にでも印刷しとけば良かったかな・・・です(苦笑)
ともあれ、読んだ感じではとにかく曖昧。
行間が広すぎて何でもありだな・・という感じです。



by 秋川滝美 (2013-12-09 18:12) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0